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建築情報
2017/01/13

世界初!戻りコンクリートを生コンクリートに

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これまで建設現場が注文したコンクリートの1~2%が、再利用されることなく処分されており、処理費を工場側が建設会社に負担を求める例もでてきました。

そこで、戻りコンクリートを再利用する目的で鹿島建設は、三和石産、東海大学笠井哲郎教授と共同で、戻りコンクリート」由来のスラッジ再生セメント「Cem R3」(セムアールスリー)と、これを使用したコンクリート「エコクリートR3」を開発しました。

Cem R3は、戻りコンから骨材を回収した際に出たスラッジ水から脱水処理した原料を、粉砕しながら乾燥させ製造します。
このCem R3を主たる結合材として製造したコンクリートが、エコクリートR3です。
エコクリートR3には、再生セメントを全質量の2~3割用いる「低含有型」と、大半が再生材などでつくられた「高含有型」があります。

「低含有型」の品質を、再生セメント材の単位重量あたりの表面積である比表面積で監理できることを確かめ、1g当たり8000cm2/g以下を満足していれば、普通コンクリート同等の強度が確保されます。

「高含有型」では、製造過程の二酸化炭素排出量が、通常のコンクリートの約1割で済みます。
フレッシュ性状の維持が難しいため、生コンクリートではなく、コンクリート二次製品や、床スラブなどのプレキャスト(PCa)部材として適用します。
鹿島建設では、エコクリートR3で資源循環型社会の形成に寄与する考えであり、今後も建築物の主要構造部材に対するエコクリートR3の展開を図っていく方針です。